シムスタイル(SimStyle)

SIMフリーで賢く快適なデジタルライフスタイルを提案

Huawei P50 Pocketが折りたたみスマホをアクセサリーに変える

Huawei P50 Pocket

Huawei P50 Pocket Premium Edition(画像はファーウェイ公式より)

ファーウェイの新たな折りたたみスマートフォン「Huawei P50 Pocket」が発表された。まず目につくのは、オランダのオートクチュール・デザイナーであるイリス・ヴァン・ヘルぺンとのコラボレーションによる、「Huawei P50 Pocket Premium Edition」の優雅かつゴージャスでありながら革新的なデザインだろう。

アクセサリーとしてのスマートフォン

オートクチュールとは、デザイナーが顧客のためにオリジナル衣装をデザインし、最高の服飾素材を用いて熟練した職人が手仕事で仕立てる高級服のことだ。「Huawei P50 Pocket Premium Edition」はこの世に一つしかない一点ものというわけではないが、イリス・ヴァン・ヘルぺンのショーで見られるような優雅で独創的なデザインそのままの美しさだ。

マイクロガラスを白く輝くダイヤモンドのようにカットした「Huawei P50 Pocket」の3Dマイクロ・スカルプチャー加工もエレガントだ。とても工業製品には似つかわしくない。それでも円形のカメラユニットと対を成すカバー・スクリーン(セカンド・ディスプレイ)との調和は、近年ゲテモノ化したり平凡でチープに成り下がったのスマートフォンのデザインにとって革新的ともいえる。

「Huawei P50 Pocket」を見たあとでは「iPhone 13」は、大人の女性が手にするには少し子供っぽく見えてしまう。もっとはっきりいうならば、近年の「iPhone」はあまりにチープだ。あの見方によってはグロテスクなカメラユニット、奇妙なノッチを美しいと感じる人がどれだけいるのだろうか。100円ショップで売っていそうな安っぽいカバーを付けるなら尚更だ。毎日自分磨きを重ね、ネイルサロンやヘアサロンへ通い、気に入った服を着てブランド物のバッグから取り出すのが、あのチープなデザインの「iPhone」であることに疑問を感じる人はいないのだろうか。かつての「iPhone」は持っているだけで所有する喜びを感じさせてくれたものだ。いまの「iPhone」で美しいと思えるのは、もはやリンゴのロゴマークだけだろう。

「Huawei P50 Pocket」のターゲットは明確に女性だ。女性はバッグの中にスマートフォンをしまう。女性のバッグの中は樹海のようなものだ。スマートフォンの画面は容易に傷ついてしまう。「Huawei P50 Pocket」は、それだけで折りたたむ意味があるといえる。「折りたたんだ状態でアクセサリーのように美しく見えること」こそが「Huawei P50 Pocket」の最高のコンセプトといえるだろう。

折りたたむ意味

オッポの折りたたみスマートフォン「OPPO Find N」を見たときに、はじめて「折りたたむ意味のあるスマートフォン」が誕生したと感じた。(参照:OPPO Find Nは片手で操作可能で横に広い最適サイズ。折りたたむ意味があるデザイン

折りたたんだ状態では「片手で操作可能な小さなスマートフォン」として、見開いた状態では「本のようなタブレット」として使えるようにデザインされていたからだ。あたり前のことのようだが、「Galaxy Z Fold3 5G」などはまったくそうなっていない。

では、「Huawei P50 Pocket」はどうなのだろうか?

「Huawei P50 Pocket」は、普段は可能な限り見開かずに使うことを前提にしている。カメラユニット隣のセカンドディスプレイにはウィジェットを設定できる。カバー・スクリーンはスライドすることでウィジェットを切替可能だ。ちょうどスマートウォッチのような役割を果たすと考えればいいだろう。バッテリーは4,000mAhとやや小さめ。カバー・スクリーンが電力を消費することを考えると頼りないが、ある程度の作業を大きな画面を開かずにできることで、結果的に電力消費を抑える効果が期待できる。このあたりの機能は「Galaxy Z Flip3 5G」とよく似ている。

ただし、スマートウォッチを普段から身につけているユーザーにとっては、あまり意味がないスクリーンといえるかもしれない。一応、自撮り撮影の確認にもカバー・スクリーンが使えるので、まったく無意味というわけでもないだろう。

Huawei P50 Pocketの主な仕様

SoCはクアルコムのSnapdragon 888 4G。驚くべきことだが5G非対応のようだ。RAMは8GB、ストレージは256GB。Premium EditionはRAMが12GB、ストレージは512GB。

メイン画面は6.9インチのOLEDで、リフレッシュレートは最大120Hz。解像度はFHD+(2,790 x 1,188ピクセル)。カバー・スクリーンは1.04インチのOLEDで解像度は340 x 340ピクセル。リフレッシュレートは最大60Hz。

カバー側のカメラは、40メガピクセル(4,000万画素)のマクロカメラ(f / 1.8)、13メガピクセル(1,300万画素)の超広角カメラ(f / 2.2)、32メガピクセル(3,200万画素)のハイパースペクトルカメラ(f / 1.8)のトリプルカメラ構成。

画面側のインカメラは10.7メガピクセル(1,070万画素)の広角カメラ(f / 2.2)となっている。

バッテリーサイズは4,000mAh。最大40Wの急速充電対応。

寸法は折りたたみ時、87.3mm x 75.5mm x 15.2mm。展開時、170mm x 75.5mm x 7.2mm。

重要は約190g。

価格

8GB RAM + 256GBストレージ:8,988元(約16万1,400円)

12GB RAM + 512GBストレージ:10,988元(約19万7,400円)

開いたところで6.9インチとさして大きな画面になるわけではないが、展開時には厚さがわずか7.2mmと極めて薄い。隙間なくぴったりと折りたためるため、折りたたみ時はそれなりにコンパクトといえるだろう。最大の特徴にして唯一の取り柄はエレガントな見た目なので、見た目に16~20万円払えるかどうかということになるだろう。長く使うには良さそうなスマートフォンだが、5G非対応では長く使うにも向かないかもしれない。

そもそも日本では輸入しない限り手に入らないだろう。

source:HUAWEI

simstyle.net