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カラーE Inkタブレット「BOOX Nova Air C」発表。ほぼiPad miniサイズで軽量

BOOX Nova Air C(画像はプレスリリースより)

BOOX Nova Air C(画像はプレスリリースより)

ONYX Internatinalの正規代理店SKT株式会社は本日、パネルに7.8インチカラーE Inkを採用したAndroid 11タブレット「BOOX Nova Air C」を発表した。4月22日(金曜日)よりSKTNETSHOP、Amazon、楽天、Yahoo!ショッピングで発売する。

BOOX Nova Air Cの特徴

フロントライト付きカラーE Ink(電子ペーパー)

「BOOX Nova Air C」は、ディスプレイにカラー電子ペーパーとなるKaleido Plus On-Cell ePaperをE Inkパネルとして採用している。前モデルの「Nova 3 Color」と比較して、フロントライトがオンの場合、色のコントラストが30%、彩度が15%改善。オフの場合であってもコントラストは6%、彩度は14%改善されたとのこと。フロントライトがあるため暗い場所でも操作可能なのはもちろん、周囲の環境や時間帯に合わせて色温度の変更や調整をすることが可能。

GooglePlayから各種アプリをインストール可能

Androidタブレットなのだから当然のことではあるが、「BOOX Nova Air C」にはサードパーティー製アプリを自由にインストールすることが可能だ。KindleのようなE Inkパネルの電子書籍リーダーとちがって多様な電子書籍アプリに対応している。

Kindle、honto、Sony Reader、BOOKWALKER、booklive、DMMブックス、Kinoppy、dolyといったアプリは音量ボタンでのページめくりにも対応しているため相性が良いようだ。

上記のプレスリリースの画像にはおすすめアプリにDisney+も表示されているが、E Inkディスプレイなのでリフレッシュレートが低いのは容易に想像できる。動画の視聴には向いていないだろう。

長時間使用可能

E InKの特性としてバッテリー消費が極めて少ない。長時間の読書や作業に向いている。

とても軽い

これもE Inkタブレットならではといえるが、本体重量が軽い。わずか235gと、ケースを付けたスマートフォンぐらいの重量だ。(ちなみに今日発売の「REDMAGIC 7」の重量は215gだ)

寸法は194×136.5×6.3mm。「iPad mini」が195.4×134.8×6.3mmなので、ほぼ同等のサイズといっていいだろう。画面サイズは「BOOX Nova Air C」が7.8インチ、「iPad mini」が8.3インチなのでベゼルの厚みの分「BOOX Nova Air C」が小さい。重量は「iPad mini」のほうが293gで少し重い。

「iPad mini」を手に持つとわかるが、鷲掴みできるせいなのかかなり軽く感じる。それよりも更に軽いというのは「BOOX Nova Air C」の強みといえるだろう。

スタイラスで気軽にメモを取れる

おオリジナルのデジタルノートアプリには、レイヤー、キャンバス、テンプレートなどが用意されている。固定ブラシのカスタマイズが可能で、最大5つのブラシスタイルをカスタマイズし、タッチで切り替え可能。

作成したノートはベクタ形式で書き出すことができ、拡大してもドットが荒くなるといったことはない。PCともスムーズに連携できる。

電池の不要で電磁誘導方式のBOOX Pen Plus

BOOX Pen PLusは4096段階の筆圧検知が可能なワコムスタイラス。電磁誘導方式で電池不要。タブレットの側面に磁力で取り付けることができる。

BOOX Nova Air Cの問題点

価格的にiPad miniと競合

一見するといい感じのタブレットにみえる「BOOX Nova Air C」だが、気になる点もある。まず、価格が59,800円と完全に「iPad mini」と競合してしまっている。サイズが同じで価格も同じとなると、どうしても用途で比較せざるをえない。

例えばカラーイラストを描くとしよう。「BOOX Nova Air C」の特徴はカラーパネルとスタイラスがあるという点だが、処理能力が低いため、重たいイラストや漫画をガシガシ描いていくといった用途では「iPad mini」のほうが向いているのが明らかだ。アプリも「iPad mini」のほうが豊富で画面も大きい。

もっとも気軽にメモをとるといった用途なら「BOOX Nova Air C」のほうが向いているかもしれない。バッテリー寿命が長く重量も軽いという点は「iPad mini」より優れている。

だが、「カラーで手書きのメモをとる」という状況が日常の中でどれほどあるだろうか?

「BOOX Nova Air C」の最大の特徴はカラーE Inkであることだ。メモを黒い字で手書きするだけでは「カラー」である必然性がない。モノクロの電子メモ帳でいいことになってしまう。

普段から「カラーで手書きメモをとる」習慣のある方にとっては、心強い相棒になるだろう。しかしそうでない方にとっては、あまりいい選択肢とはいえない。

カラーの漫画が少ない

画像はGood e-Readerより

「BOOX Nova Air C」にもっとも期待される機能が電子書籍リーダーだろう。カラーで表示できて多様な電子書籍アプリに対応しているのだから最高の電子書籍リーダーといっていい。いっていいのだが、「カラーの電子書籍」が世の中にどれほどあるあろうか?

いわゆるアメコミとちがって日本の漫画は、表紙などを除くと大半のページがモノクロだ。小説やエッセイといった文字中心の読み物もカラーなのは挿絵など極一部にすぎない。

カラー表示が実力を発揮するのは、雑誌など写真や画像が多く使われる書籍に限られる。

雑誌を表示するには画面が小さい

カラーE Inkが威力を発揮するはずの雑誌を読むには、「BOOX Nova Air C」の画面は7.8インチでやや小さい。雑誌の電子書籍は往々にして文字が小さい。7.8インチでは読みづらいだろう。さらに悪いことに、雑誌というのは見開き表示を前提にレイアウトが組まれている。「BOOX Nova Air C」で見開き表示をするには少し無理がある。

グラビアの迫力をそのまま体感したい、見開き表示で読みたいという場合には、やはり12.9インチの「iPad Pro」や、13.3インチの「IdeaPad Duet 560 Chromebook」といった大型のタブレットのほうが向いているだろう。

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用途が極めて中途半端なのでは?

「BOOX Nova Air C」を見ていて感じるのは、カラーE Inkパネルを使用するということが目的化してしまっており、結局「何に使うの?」という用途が中途半端になってしまっていることだ。電子書籍リーダーや電子メモパッドの上位互換としては文句ない製品なのだが、価格を考慮に入れるととても正当化できない、些細な性能向上に思えてならない。

これが新しい「Kindle Paperwhite」なら即座に購入するし万人におすすめなのだが、何しろ価格が高すぎる。「電子書籍を毎日読む」「Kindleでは満足できない」といった方以外にはなかなか勧めづらい製品ではないだろうか。

BOOX Nova Air Cのスペック

ハードウェア

CPU:クアルコム8コア
メモリ:3GB LPDDR4X
ROM:32GB eMMC
ディスプレイ:7.8″ Eink on-cell Kaleido Plus Screen (4096色 
解像度:1872×1404 (300 dpi)
タッチ:静電容量方式タッチ+4096段階(筆圧検知ワコムペン)
スタイラス:BOOX Pen Plus(緑)
Light :フロントライト(暖色及び寒色)
Wireless Connection :WiFi (802.11b/g/n/ac)
Bluetooth:BT 5.0
バッテリー:2000mAh
ボタン:電源
指紋認証:なし
スロット:USB-C (OTGサポート)
スピーカー:ステレオ
マイク:あり
Gセンサー:なし

サイズ

色:本体(深緑)
寸法:194×136.5×6.3 mm
重量:235g

ソフトウェア

OS:Android 11.0
SDK:Open SDK
電子書籍フォーマット:pdf, djvu, azw, azw3, doc, docm, docx, epub , fb2, fbz, html, mobi, odt, prc, rtf, sxw, trc, txt, chm, ppt
画像フォーマット:jpg,png,bmp,tiff,cbr,cbz
音楽フォーマット:wav, mp3
特徴:TTS、辞書、手書きカレンダー、その他
言語:Android11に搭載されるすべての言語
アップデート:ダウンロードまたはローカル

アクセサリ

ワコムスタイラスペン
USB-C cable
クイックスタートガイド
保証書
日本語初期設定マニュアル
英語版マニュアルは本体内部PDFとしてダウンロード可能。翻訳機能で日本語に変換できます。

source:SKT

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