白いE-inkタブレット「BOOX - Nova Air」発売

株式会社FOXはプレスリリースにて、Android 10.0搭載のE-ink端末「BOOX - Nova Air」の販売を11月9日（火）に開始すると発表しました。画面サイズはA5相当の7.8インチ。専用スタイラスペンが付属。専用ケースとしてマグネティックケースと通常のスリーブケースの2種類のケースが販売されます。

BOOX - Nova Airの特徴
BOOX - Nova Airのスペック
専用ケース
価格
BOOX - Nova Airの立ち位置
まとめ
取扱サイト及び店舗

BOOX - Nova Airの特徴

「BOOX - Nova Air」の最大の特徴は、AmazonのKindleや楽天のKoboなどのE-ink電子リーダーとちがって、OSにAndroid 10.0を採用。Google Playから様々なアプリをインストールして利用できる点です。電子書籍として利用できることはもちろんのこと、専用スタイラスペンも付属しており、デジタルペーパーとしても利用できます。一部のアプリは最適化されていませんが、Google PlayからだけでなくE-inkに最適化されたアプリを取り揃える「アプリストア」からもアプリのインストールが可能です。

画面サイズは7.8インチ。厚みはわずか6.3mmで、重量は235gととても軽量です。画面解像度は1872×1404ピクセルです。専用スタイラスペンが付属し、アプリにメモをとってPCやスマートフォンとかんたんに共有することができます。

BOOX - Nova Air、メモの共有

BOOX - Nova Airのスペック

・OS：Android（TM）OS 10.0
・CPU：Qualcommオクタコア (Cortex-A72 + Cortex-A55)
・サイズ：194×136.5×6.3 mm
・重量：235 g
・ディスプレイ：1872×1404 (300 dpi)
・ストレージ：32GB
・RAM：3GB
・無線：Wi-Fi (802.11b/g/n/ac) 2.4G + 5G

・バッテリー：2000mAh
・電池持続時間：最大26日

付属品

・USB Type C充電ケーブル
・クイックスタートガイド
・保証書
・スタイラスペン

専用ケース

「Magnetic Case for Nova Air」
純正ケース「Magnetic Case for Nova Air」はNova Airに合うように特別に設計された軽量カバーです。タブレットに磁気で取り付けられ、画面を衝撃や傷から保護します。物理ボタンを追加したことにより、ボタンでの操作でページをめくることが可能となりました。

Magnetic Case for Nova Air

「Sleeve Case for Nova Air」
純正ケース「Sleeve Case for Nova Air」は取り出しやすい便利なポケットスタイルのケースです。 Nova Air本体とスタイラスペンを素早く簡単に収納し保護することができます。

Sleeve Case for Nova Air

価格

BOOX - Nova Air：43,800円（税込）
BOOX - Magnetic Case for Nova Air：5,980円（税込）
BOOX - Sleeve Case for Nova Air：3,980円（税込）

BOOX - Nova Airの立ち位置

「BOOX - Nova Air」というタブレットの立ち位置を考察してみると、「電子メモ帳」であり「電子書籍リーダー」であり「Androidタブレット」ということになるかと思います。

電子メモ帳として

「BOOX - Nova Air」の機能としてもっとも用途が狭いのは、電子メモ帳です。電子メモ帳、電子ペーパーには百均で売っているようなものから大容量メモリの高価なものまで存在します。高機能でライバルになりそうなキングジムの「フリーノ」はメモ専用機としての使い勝手の良さはありますがAmazonで（記事作成現在）約31,000円と、かなり高価になります。重量はデジタルペンを含んで240gです。「BOOX - Nova Air」とあまり違いはないですね。

電子書籍リーダーとして

電子書籍リーダーとしての「BOOX - Nova Air」の良さは、KindleやKoboとちがって、Amazonや楽天ブックス以外のストアで購入した電子書籍もブラウザや専用アプリで閲覧できることでしょう。（一部のアプリは動作しない可能性があります）

ライバルとなるであろう「Kindle Paperwhite」は新モデルが発売され、「BOOX - Nova Air」にはかなわないものの、6.8インチと画面サイズが旧モデルより大型化しています。約15,000円で買える価格のやすさも魅力です。「Kindle Paperwhite」は防水なのも大きなちがいですね。「Kindle Paperwhite」は205gですので、サイズが一回り小さいぶん軽くなっています。

タブレットとして

8インチ前後のタブレットとしては、とうぜん「iPad mini 6」が思い浮かびます。機能としては「iPad mini 6」はノートPC並みにパワフルで、メモをとるだけでなくクリエイティブな作業もなんでもこなせます。ウェブや電子書籍だけでなく動画を見たり音楽を聞いたり、動画を撮影したりといったことも思いのままです。「iPad mini 6」は約6,000円と、かなり高価です。「BOOX - Nova Air」は目に優しいE-inkであること、バッテリーもちの良さ、価格、重量の軽さといったところがアドバンテージになります。「iPad mini 6」の重量は293.5gとやや重いですが、薄い上に片手でがっちりホールドできるせいか、思ったよりずっと軽いという印象です。軽さはあまりアドバンテージにならないかもしれません。

まとめ

「フリーノ」や「Kindle Paperwhite」、「iPad mini 6」と比較してみると「BOOX - Nova Air」の絶妙な立ち位置が見えてきます。E-inkのメリットを活かして電子メモ帳や電子書籍リーダーの機能を盛り込みつつ、「iPad」のようなタブレットとは住み分けています。電子書籍リーダーと電子ペーパーを「兼ねた」端末がほしいという方には選択肢になるでしょう。E-inkなので難しいかもしれませんが、応答速度によっては文書作成に使うなど用途が広がる可能性もあります。